副業としての参入する人が増え続けている『webライター』という仕事がありますが、私もかつては目指していた1人です。
なぜ過去形かというと、実際に仕事を受けて実践してみたものの挫折したからです。笑
そこで需要があるかわかりませんが、
発達障害を持つ私がwebライターを目指したきっかけから実際に取り組んで挫折したまでの過程をこの記事に書いてみました。
私がWebライティングに取り組んだのは3~4年前です。
数年前の出来事かつ一般個人様からの依頼のため、webライティング実情を全て網羅しているわけではないのでご了承ください。
目次
webライターを目指したきっかけ
最初に、私は発達障害(ADHD、ASD併発)を持っています。
できないことは出来ない他、自分のペースを乱されるとパニックになってしまうので組織全体に合わせて働くことが自分にとって厳しいと感じることが多いです。
また幼少期から現在にいたるまで何かしらのトラブルが起きるような人間で、今まで人間関係が希薄な仕事を転々としていました。
完全なる社会不適合
そんな経歴もスキルもない私は、漠然と
- 在宅ワーク
- 1人で出来る仕事
- フリーランス
などを夢に見ていました。
あるとき契約満期で無職になったときに
「こんな私でも、家でできる仕事はないかな…」
と何気なく検索したのですが、それにマッチして出てきたのがまさにwebライターという仕事でした。
この頃は仕事を探している途中で時間だけはあったので
「やるなら時間がある今だ!」
と案件獲得に向けて動き出しました。
ノートPCは学生の頃から持っていて、Wi-Fi契約は元々していたので追加でかかる経費などがなく、すぐ始められる状態でした!
クラウドソーシングで探しまくる
webライティングには初挑戦なので、
ネット上で仕事を獲得する『クラウドソージング』で探すことに。
ただ書けそうなジャンルが自分でもよくわかっておらず、そもそも経歴もスキルもない私にはポートフォリオも実績もありません。
それでも「ライバルが多いしやるなら手っ取り早く参入した方がいい」と考えて、ポートフォリオや実績が無くても応募できる完全在宅が可能な案件を探すことにしました。
いくつかのクラウドソーシングに登録して案件を探したところ、
「これなら私にも出来そう!」と思った簡単なwebライティングを1件見つけ、その案件に応募。
この案件ではポートフォリオは必要とせず、実際の案件を想定したお題を元にライティングのテストを行い、その結果次第で採用が決まるというものでした。
採用テストって緊張するよね…
レッツ「テストライティング」
テストライティングは1記事のみで書くテーマを自分で自由に決めてよいとのことでした。
すでに知っている内容に関するものにしたため、スラスラと文字は出てきましたが、
「この文章で理解できるかな…?」
「この日本語おかしくないかな?」
「読みやすくなっているかな?」
など、体裁を整えることや訂正に時間が掛かりました。
そんな風になんだかんだ時間がかかって1~2日後に提出し、確認していただいたところですぐに採用が決定。
採用の有無に限らずテストライティング分の報酬は貰えるとのことでしたが、本番案件の報酬に比べるとかなり少ない金額だった記憶です。
※報酬については記事の後半でとりあげています。
ともあれ案件にありつけた!
ここからがスタートだぜ!
実際の案件に取り組む
採用が決まってからは依頼主からテーマとキーワードをいただき、納品期限を意識して進めていく形式でした。
まずは自分で執筆テーマに関する内容を調べて理解したり、記事に使用する画像(商用可フリー画像)を入手する必要がありました。
いわゆる情報収集と画像選定ですが、画像加工に使うソフトは趣味で持っており、ここでも追加で必要な経費はありませんでした。
挫折ポイント発生
こうして晴れてクラウドソーシングで応募し案件にありつけましたが、
初案件しょっぱなから「あ、これ無理かも」となった挫折ポイントが多発しました。
そんな私の挫折ポイントを1つ1つ説明していきます…。
情報収集と画像選定に時間がかかる
執筆を進めていきましたが、始めて1日が経過し漠然とこう思えて来ました。
「調べてるとたくさん情報があって整理と理解が出来ていないし、2000文字も書けない気がしてきた…」
というのも、私は興味のない内容をすぐに理解できないタイプ。
その上で使用する画像をどれにするか決めきれず、とりあえず保存したデータが一杯になりすぎて、どこにどの画像を使うか整理に時間もかかってしまいました。
何を隠そう、私にはwebライターに必要な情報収集能力と整理能力がありませんでした。
私は整理整頓できない星人
文章力が壊滅的だった
憧れでwebライターを志したものの、またもや私はwebライティングを仕事にするのに必要な能力を持ち合わせていませんでした。
それは文章構成力と語彙力で、小学生の時に読書感想文をどう書けばいいのか分からず、本の内容をほぼ丸写しにして提出したレベル。
基本的に私は小並感(小学生並みの感想)な文章ばかりになってしまうんです。
発達障害の診察の中でWais-Ⅲという知能テストを受けたのですが、
『知覚統合』が平均よりIQ20ほど低く、話をまとめたり説明することがかなり不得意です…
文章構成力も壊滅的で、ADHDなので衝動的にとりあえず思い付いた文章を書いていたら伝えたい説明の順番が前後逆になっていたり、
書いた内容を自分で読み返して「これは他人が読んでも意味分からなさそう…」と深く考えこんでしまい、満足がいくまで何回も何回も書き直したり。
初案件で「もう辞めたい…」と思いながら作業していましたね…。
タイピング大得意なのに全然文字打てない問題
当時の私のタイピング能力はEタイピングでいう「サンダー」レベルでした。
なので「この文章打ち込んで」と言われたら早く終わらせられる自信があったのですが、
1から自分で文章を作る必要があるライティングではタイピング<<<文章作成力が大事なのだと身をもって感じました。
もちろんタイピングが速いに越したことはないけど、文章が出てこなくて全く指が動かなかった…
時間がかかりすぎて納期が間に合わないことも
情報の整理、肝心の文章が思いつかない問題を複数抱え、変に完璧主義なこともあって何度も何度も読み返しては書き直したり。
調べても内容が理解できないときは頭の中が放心状態になって集中もできず、たった1記事にもかなりの時間を費やしていました。
1日中作業に取り組んでいたのに「やばい!間に合うかな!?」となることが多かったです。
長い時で1日10時間はスマホとノートPCにかじりついてたんですよね…
実際に間に合わないことが2回ほどあり、
事前に発注者へ「間に合わないので遅れてしまいます」と連絡し承諾を得ていました。
一般個人の方が募集している案件だったので納期に関しては厳しいわけではありませんでしたが、
企業案件で「間に合いません、納期伸ばしてください」と言っちゃうと次はもう仕事は来ないことでしょう…
どの業界でも納期は絶ッ対に守らないと「次の仕事」は無い
もう無理ぽ
納期が迫ると寝る間も惜しんで作業に当てることが多くなってしまい、1記事目を納品し終わった後も完全にモチベーションが下がりきっていました。
明確には計っていないのですが、早い時でも1記事仕上げるのに最低8時間×4~5日=30~40時間はかかっていたと思います。
Webライティングは私には全く向いていなかったんですね。
私が受注したのは10記事(だいたい1週間に1記事)を執筆する案件で、残り9記事の納品を1~2ヶ月かけて終わらせました。
当時は無職だったからこそ作業にたくさんの時間を当てることができましたが、
本業があって副業として取り組んでいたら確実に10件とも間に合っていなかったかもしれません。
挫折した理由まとめ
ここまで文章で語ってきたので箇条書きで挫折理由を簡単にまとめました。
・自分で調べて情報収集するが、興味のない内容で理解に時間がかかった
・自分で画像を用意しなければならず、選定と加工に時間がかかった
・そもそも小さい頃から説明することや作文が苦手だったため、構成や文章を書くのに一般より何倍も時間がかかった
・ライティングに必要な能力がほとんど欠けていた(発達障害の特性や苦手分野)
すでに入力する内容が決まっているデータ入力とは違い、Webライティングは「調べて内容を理解し、自分で考えた文章を入力しないといけない」のでかなり時間がかかってしまったんですね。
在宅ワークへの憧れが強すぎてwebライティングに取り組むまで作文が苦手だったことを完全に忘れていたので、なんかもう地獄の日々だった
気になる報酬は?
実際に受けた案件の累計文字数は正確には覚えていませんが、
1記事あたり2000文字以上が最低条件で、それを10記事ほど納品したため最低でも累計2万文字は書いたことになります。
ただ中には1記事4000~5000文字書いたものもあったので3万文字は書いたはずです。
累計3万文字以上を納品して、実際に頂いた報酬は5000円ほど。(テストライティング分は除く)
これを聞いてどうでしょう。
「10記事で5000円も貰えるんだ!」
「え、10記事でたった5000円??」って思いましたか?
0.5~1円/字が目安とされているなかで、私の受けた案件は
・1記事500円(固定)
・最低でも1記事2000文字以上必要
そのため、1文字あたり0.25円ということになります。(計算合ってるかしら…?)
単純計算になりますが、3万文字×0.25円=7500円
本来なら7500円ほど貰えるはずなのですが、報酬は1記事あたり500円という条件だったので書いた文字数は関係のない固定報酬だったんですよね。
1記事あたり30~40時間はかけていた。
1日8~10時間作業していた。
2か月で5千円ちょっと。
執筆を始めてから1カ月経たないうちに気づいていました。
普通に働いたほうがいい…(´;ω;`)
この案件が終了したあとは継続はせず、運良く短期で時給1500円のお仕事が決まり、こうして私のwebライターへの道は閉ざされました…。
今書いてるブログもライティングだけど、
ブログは案件と違って自分の意思で自由に書けて文章も思い浮かびやすいので、依頼されるのとはまた違うのよね…
実際に取り組んで良かったこと
このライティングに取り組んでいる間は貯金を崩す生活だったので、正直2ヶ月間も無理して取り組んで「やらなきゃよかったな」とも思いましたが、やったからこそ得られたものはもちろんあります。
・なんだかんだお小遣い稼ぎにはなった
・自分にはwebライターが向いていないことが分かった
・ライティングのマニュアルが用意されていたため勉強になった
自分の得意・不得意、向き不向きを知るのは自分に合った仕事選びにとても重要です。
私は障害の特性的に不得意・不向きなことが克服できる可能性がほとんどないからこそ、実際に取り組んで「webライティングは自分に無理だ!」と実感できてよかったです。
これからwebライターを目指す人に向けて
私が受注した案件は互いが望めば長期案件として受注できるとのことでしたが、
私にはもう無理だったので納品が残り3件くらいになってから契約終了したいと申し出ました。
長期的にやっていれば状況が変わっていたかもしれませんが、
「苦手なことは仕事にしないほうがいい」と考えて諦めてしまいました。
これからwebライターを目指す人に向けて、私の経験やネットでの情報を元に、選ぶべき案件についてまとめてみました。
①0.5~1円/字の案件を目指す
→低ければ低いほど当然ながら報酬が少ない。
最初のうちは勉強と思って低い単価でもいいかもしれないが、長期的に考えると低単価では生活できない
②発注者側で画像が用意されている案件がいい
→自分で用意してそこから選んだり、必要に応じて加工する工程に時間がかかって大変だったから。
③長期案件を受け続けて信頼を得る
→1つの取引先と長期でやり取りすることで報酬アップの交渉ができる可能性あり
④いずれはクラウドソーシングだけではなく、企業に応募できるように実績を作っておく
→能力にもよりますが企業案件の方が報酬がよいと思われます。Webライターとして直接入社してスキルを積む手もあるかも。
※ただ、当時のクラウドソーシングは実績公表OKか不明な案件が多かった印象なので、実績にできる案件か確認しておきましょう。
最後に
以上で、自分の得意・不得意を考慮せず、在宅・フリーランスという憧れでwebライターの案件に飛びついて挫折した話でした。
実際に取り組んで感じたのは、
webライターは誰でも簡単に参入できるけど、報酬が少なくても継続して取り組み続ける忍耐力も必要ということ。
暇潰しの副業や単なるお小遣い稼ぎで良いのであれば、文字単価など気にせずクラウドソーシング一択でいいかもしれません。
将来webライティングを本業にしたい!というのであれば、
企業案件獲得に向けて挫けず継続し続けることを大事にして取り組んでいきましょう!
皆さんはどうか成功して、挫折した私の仇(??)をうってください!